【最終回】SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜 癸の回「百年の孤独」【解説と考察】

毎週金曜午後10時からのSPECが今日で最終回でした。


最終回は非常に考えさせられる謎の多い展開になりました。



公式サイトの情報を踏まえ、最終回を見た感想についてまとめさせていただきます。
(視聴者に委ねられた部分が多いので、検証まではむずかしい^^;)



横綱相撲とまでは言えなくても、映画につながるような終わり方をしたのかなと。


しかしSPECは芸が細かい。映像効果がドラマでやるには懲りすぎかと。
(映画化を想定してそう)



総合レビューとして、今クールのドラマの中でもかなりよかったと思います。




[追記連絡]
  • 12/21 「登場人物(キャスト)の名前に含まれる数字の謎について」を加筆しました。
  • 12/19 当麻紗綾の項目に「当麻紗綾とギプス」を追加しました。
  • 12/19 瀬文説の項目に「銃火器と瀬文焚流」を追加しました。
  • 12/19 津田助広の項目に「パンドラの箱と津田の正体」を追加しました。
  • 12/18 「銀だこ」の回想から、光速のスペックホルダー解釈に瀬文説を追加しました。
  • 12/18 一 十一の項目に「エンディングの赤字と黒字」の内容を追加しました。
  • 12/18 野々村光太郎の項目に「(5)ニノマエの左手がなかった」の選択肢を追加しました。
  • 12/17 警察病院での一(ニノマエ)の行動の解釈を追加しました。

前回からの流れ

瀬文(加瀬亮)がひとりでニノマエ(神木隆之介)に勝負を挑むが、ニノマエのスペックの前に撃沈される。



そこにIQ201を数える当麻(戸田恵梨香)が現れる。




時間を止めるスペックをもつと言われるニノマエに当麻が勝てるのか?





ここから先はネタバレ含みます。前半にあらすじの説明を多く含みます。



まだの方はGYAOとかで再放送を見るか、DVDを買ってからにしたほうがいいです。























最終回を振り返って


時間を止めるスペックがJOJOのザ・ワールドのパクリなんじゃないかと言われていたけど、
ニノマエのSPECは、劇中の双子のパラドックスで若干暗喩されています。



時間を止めるというよりは、光速で動けるという能力のようです。


JOJOよりは、手塚治虫の「空気の底」に収録されている「処刑は3時におわった」のほうが近いかな。


ユダヤ人の研究者が使った薬が、本作の双子のパラドックスに近い。






さて、劇中。




光速で動いているニノマエが、若干、時間の動きが止まる(ぐらい遅いはずの)当麻の口元が緩むことに驚く。



「このスペックは僕だけのものなのに」



そして少しづつ当麻や瀬文の顔に斑点が出るのをニノマエは見つけます。


雪に混ぜた毒がまわってきたのです。


つまりニノマエのスペックは、時間を完全に止めるのではないものだとわかります。


ニノマエの能力は、姉であった当麻も潜在的に持っていたと推測できます。


しかしポイントなのはまだこの段階では当麻が覚醒しきれていない点です。

(当麻はあらゆるスペックを緩和するスペックホルダーという説もありますが、
ここは当麻の覚醒説を取ります)



当麻がこの時点で、覚醒しきっていて、光速に動けてしまうと、
当麻自身、毒が全身に光速で回ってしまいます。


ニノマエの全身に毒が回ります。顔は妙な斑点がたくさん出ています。



倒れている3人の前に、ついにあの男が出現します。



当麻の元カレ、元婚約者の地居(城田優)です。



地居もスペックホルダーです。それも記憶を自由に操れる洗脳のスペック。


ニノマエの記憶は操作されていたことが分かり、真の黒幕は地居であることがわかります。


ニノマエの首の星型の痣を、当麻は見つけます。ニノマエは当麻の実弟でした。



そのまま現場にいたニノマエは毒中毒になり警察病院へ、当麻、瀬文も病院に搬送されます。



中毒の後遺症で入院している当麻、瀬文に対して、地居は記憶操作をなんども行います。

途中、志村美鈴(福田沙紀)が瀬文の見舞いに訪れ、触れるものの思念を読み取るサイコメトリーのスペックから何があったかを知ってしまいます。

その事実を当麻に伝えようとしたとたん、地居に見つかり、記憶を消されてしまいます。




当麻はだんだん記憶を疑うようになります。


病院を抜け出し、京大時代の写真を実家に取りに帰ります。


すると実家にあった写真には、地居の姿が一枚も写っていないのでした。

ミショーに戻り、いつもの墨を剃って、書道の儀式を行います。

大事な記憶の欠片を書いて、破り、宙に撒きます。




当麻は飛び散る文字の合間に真実を見抜きます。





そう、誰が本当の犯人であるかを





ここからが当麻の見せどころです。


教会に地居を呼び出します。


そして質問します。教会でのデートを京都でもしたね、と。


もちろんブラフです。地居はとぼけます。


ところが当麻はさらに尋問します。記憶を操作したなと。


地居は取引を持ち出します。一緒になれば、記憶を操作するスペックで
どんなつらさや悲しみ、煩悩からも解き放たれると。



当麻は反論します。



「つらいことだって、悲しいことだって大事な財産だ」




弟(ニノマエ)殺しの罪から逃れられるのか?と地居。



「罪を背負っていく。痛みや苦しみを乗り越えて優しさに変えていく」


当麻の決意は固い。



しかし肝心の銃ははじかれ、右腕もつぶされてしまった当麻に打つ手はない。


バターン、扉をけやぶり、そこで出てきたのは瀬文とそれを支える美鈴。



「馬鹿で上等だ」



ここで瀬文のスペックがついに明らかになる。


それは「馬鹿」


地居のとりまきのスペックホルダーに腕を折られ、血反吐を吐きます。


ふざけているのではなく、本当にまっすぐな上等の「馬鹿」なんです。(銃弾反射スペック説は後述します)






機関銃をスペックホルダーに調達させた地居は、機関銃を瀬文に向けます。


そのときの瀬文のセリフが、




「俺を撃てーー」




でした。スペックホルダーに対抗できる可能性のある当麻を生かそうとします。

周りのみんなは瀬文に絶対回避とか、異常回復、銃弾反射とかの
スペックを期待していたのですが、叫んだのが


気合で止めてやる」



でした。まわりは状況がよくなってないことに落胆です。特に美鈴。




しかし気合はともかく、まっすぐさは本物です。



満身創痍の瀬文でしたが、瀬文は元SITの特殊捜査班、奥歯を吹き矢の如く飛ばし、地居の額に突き刺します。


スペックホルダーに、スペックを持たない者が一矢報います。



名誉挽回です。






地居が一瞬ひるんだところで、瀬文の丸い頭を台にして、当麻が左手に銃を添えます。



拳銃の引き金に手首の傷痕が痛々しい左手の指がかかります。


(ニノマエの左手を移植した説がありますが、綺麗な手なのでわかりません。
 ニノマエもまだ少年の年齢設定なので。そういう伏線であれば神木氏をチョイスした
 演出家は慧眼です。しかしニノマエは右手でスペックを発動していました。)




当麻が腕に願いを込めます。




「左手、うごけーーーーーーーーーー!!」





地居の機関銃から銃弾が発射されるやいなや、当麻の拳銃も火を吹きます。




機関銃から発射された銃弾数を見て、これは絶望と思いきや、
時間がスローから止まったかのような映像が流れ・・・



あれ、時を光速で動くスペック?



と思った次の瞬間、地居が自らの銃弾に撃ち尽くされていました。





あれ、ニノマエだけが使えた時間のスペック。。。




美鈴や瀬文が「ニノマエ」が生きていた?と顔を見合わせるも、そんなはずはないとなって。



残ったスペックホルダーは・・・と視線の先には立ち尽くす当麻の姿が・・・・ END






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考察「光速のスペックホルダーは誰だったのか?」

最後に光速のスペックを発動したスペックホルダーは誰だったのかは、視聴者に
委ねられた形で終わりました。


何人か候補があります。


第一候補:当麻
第二候補:一(ニノマエ)
第三候補:野々村、瀬文、美鈴、津田


TBSの公式のページの人物紹介の詳細の項目が、最終回の後1時間もせずに更新されていました。スタッフさんいい仕事しています。


このドラマは全編を通して、スタッフに恵まれていますな。



演出、映像効果、音響、衣装、舞台どれを取ってもセンスがいい。

裏方のスタッフまで一丸となっているのが分かる。撮影班の堤組おそるべし。



無欲に面白いものだけを追求するとこうなるっていう、ドラマの形があった。








さて、公式には事件後のことが若干追加されており、ヒントが結構のっています。



主要な人物の詳細を引用します。



当麻紗綾(トウマ サヤ)-戸田恵梨香

ミショウの捜査官。ギョーザ10人前をペロリと平らげる大食漢で、ニンニクくさい。IQ 201で、脅威の記憶力をもつが、興味のないことには無関心で覚えられない。

そして、異常なほどKY。左腕を三角巾で吊るしている。実は、過去にニノマエを逮捕しようとした際、爆発に巻き込まれ左手(手首から先)を失っている。何度か命を助けてくれた瀬文を仲間だと思い心配・信頼している。

当麻は「アザ」を見て、ニノマエが弟だと知るも…地居によって記憶を消されてしまう。

その後、幾度となく地居に記憶を書き換えられるも、全てを思い出す。

弟殺しの罪を背負って生きると決意。地居の命を奪うことに成功する。

その際、ある能力が芽生え…た??


最後のほうの「弟殺しの罪」とあるので、ニノマエは死亡したことが確定
「その際、ある能力が芽生え・・た??」

とあるので、光速スペックホルダーの大本命。


もしくは、ここでのある能力とは、後述するアンチスペックの能力か?


追記(12/19)「当麻紗綾とギプス」
当麻はWikipediaによると「名前の由来は、「当麻」は刀鍛冶の名前より、「紗綾」も刀の鞘による。」とある。

腕を切断されてから、最終回まで左手のギプスをしていたが、最後に教会で瀬文にギプスをとってもらい、発砲できた。


まさにギプスは刀を収める鞘であった。


左手が刀、すなわちスペックを宿していたという可能性は高い。


本作品は片手を使ってスペックを発動している人物が多いから、当麻の場合左手がスペックを発動するキーである可能性は高い。





瀬文焚流(セブミ タケル)-加瀬亮

ミショウの捜査官。性格は、頑固で几帳面。軍人マニアである。

元、警視庁特殊部隊SITの現場の司令塔。部

下・志村の事件をきっかけに、捜査一課から、ミショウへ異動となる。

現場叩き上げの刑事で、引き締まった肉体と鋭い目を持つ。

先輩・里中の死に衝撃を受ける。

当初は当麻を信用していなかったが、徐々に信頼が生まれ、出会えてよかったと思っている。

志村のために辞表を残し、消息不明に。ニノマエと共に津田を拉致し、志村の怪我を治すことができたが、その直後、何者かに志村を殺害され、茫然自失。

当麻と志村の敵を討つため、未詳の仲間の地位を守ることを条件とし、公安零課(アグレス)に入隊するも、津田の死によりアグレスは壊滅。

ひとりでニノマエに立ち向かうも、当麻の作戦により大量の毒を身体に浴びて、一時は意識不明となる。

その後、回復(目はほぼ見えない)。当麻と共に地居の命を奪うことに成功する。


地居の死亡以外に新事実はない。


目はほぼ見えない状態とあるので、最後のシーンで銃弾の弾道を変更する役割を担ったとは考えにくい。


瀬文さんは公務員復帰できるのかしら?




志村美鈴(シムラ ミレイ)-福田沙紀

志村優作の妹。自分の兄を撃った瀬文を憎んでいた。

人・物に触れると不思議なヴィジョンが見えるようになる。

喧嘩したまま植物状態になってしまった兄に謝りたいと思っており、海野から「回復の見込みはない」と告げられ、“尊厳死”を強制される。

「病を治すスペック」を持つ人物の存在を海野から聞き、何とか探し出したいと手がかりを求めて未詳へゆく。

当麻に触れた際、餃子と猫に餌をあげる少年のヴィジョンを見た。

また、瀬文が兄に差し入れした「銀だこ」に触れ、瀬文の思いと、事故の真相を知る。

兄の怪我が治ったと喜んだのも束の間、何者かに兄を殺されてしまう。

「毒」によって怪我をした瀬文に触れ、ニノマエと陽太が同一人物であることを知るも、地居によって記憶を消される。

しかし、右手で様々なヴィジョンを再び読み取り、記憶を取り戻して、瀬文と共に地居と闘った。


思念を読み取るサイコメトリーの能力がある一般女性。

最後の教会の現場には、唯一の一般人として参戦。

まぁ、一般人の目撃者がいないと、人が死んじゃってるから、いろいろとね。


しかし銀だこ・・・志村のサブマシンガンについて再考してみますかね。




地居聖(チイ サトシ)-城田優

当麻の大学時代の同級生で、元恋人?外見は冴えない感じ。

東京大学理学部 生物情報化学科の研究室所属。ループ量子重力理論でノーベル賞を狙っている。

過去にプロポーズもしており、やり直したいと思っている。

別れた理由は不明。

刑事として働く当麻を心配している。

その正体は…陽太の記憶を消し、ニノマエとして生きさせ、当麻を恨むようにと仕向けた張本人であった。

陽太以外にもたくさんの人間の記憶を操作。

その後、本人は津田助広(のひとり?もしくは、元・津田助広?)であると告げている。

頭に触れることで、記憶の削除・変更が出来る。

世界を自分のシナリオ通りに動かしたいという願望を抱いていた。

当麻の頭脳に好意を持ち、ストーカー行為を働く。

その後、当麻と瀬文に実態がバレ、ある人物の能力によって銃弾をあびて死亡。


ここの文脈は一番あやしい。


「当麻と瀬文に実態がバレ、ある人物の能力によって銃弾をあびて死亡」

普通に考えると、当麻と瀬文以外のある人物の能力と読むのが普通。

しかし光速のスペックは、本作品中、最強のスペックであるから、そうそう第三者が出てくることはおかしい。


ある人物とは当麻ではないのか。少し日本語の読み替えが難しいが。ここを書いた人は確信犯的だ。

しかし人を殺しても仕方ない場合があるのは、日本の法律だったら、正当防衛のときだけだから、
これが許されるのは当麻と瀬文しかいない。


地居は津田を名乗ってもいた。地居も公安零課に属していたことになる。


しかし、なぜか?


公安はニノマエを捕捉しようともがいていたのに、黒幕の地居自身を捕まえなかったのか。


それとも、ニノマエは囮で、それを操る公安零課内部の裏切り者(スペック集団「サブコード」からのスパイ)の地居をあぶり出したかったのか。


いずれにせよ「予定どおり」という言葉を残して、地居死後の新しい津田は帰還した。





一十一(ニノマエ ジュウイチ)-神木隆之介

謎のスペックを持つ少年。

ニノマエが現れると、時が止まったかのような現象が起きるが…そのスペックは謎。

SPEC HOLDERのリストによると、「時間を止める能力を持つ」という。

当麻に逮捕されそうになるも、不敵な笑みを浮かべ消える。

当麻とは因縁の関係。

猫が好き。

右耳の後ろに星形のアザがある。

ニノマエの力は、「時を止めている」のではなく、当麻たちの世界と、ニノマエの世界の「時間の流れが違う」ため、時が止まったかのように感じるとのこと。

ニノマエは当麻の弟・陽太だった。7年前に起きた飛行機事故の際、「時間を止めるSPEC」が芽生えて生き残るも、地居によって記憶が書き換えられる。

ニノマエは、自身が当麻の弟・陽太であることを忘れ、一十一として生きていた。

その後、生死の境をさまようも、意識が戻ることはなく、中毒死した。

時が止まったかのように感じるとあり、実際には時間の流れが違うとのこと。

双子のパラドックスと同じ原理だ。


意識が戻ることなく、とあるので、文言通りなら復活していない可能性が高い。



「中毒死」とあり、少なくとも番組後は死亡確定。


 追記(12/18)エンディングロールで、当麻が持っているプラカードの出演者のなか、
 ニノマエは黒と赤の文字が点滅していたようです。

 黒が生存者で、赤が死亡者だとすると、ニノマエは生きている可能性があります。
 とすると、公式はブラフかもです。





津田助広(ツダ スケヒロ)-椎名桔平

特殊能力対策特務班、警視庁公安部公安零課。

特殊能力を持つ人間たちを、次から次へと消し、色んな “ 真実 ” を隠蔽しようとしているらしい。

冷泉俊明を拉致監禁するも、「冷泉の能力を利用しようとしている人物から守っている」という。

未詳をおとりとして利用し、何かを捜査している。

が、津田の存在は公安内部でも一部の人間しか知らない。

冷泉を移送中、サトリの仲間に撃たれ、道に投げ捨てられる。

防弾チョッキを着ていたため、致命傷に至らず。

しかし、瀬文とニノマエに拉致され、消息は不明であった。

しかし、津田はパブリックドメイン(複数存在)であった。

瀬文と共にニノマエ拉致を試みるも、作戦は失敗し、ニノマエによって「津田助広」全員が殺される。

その後、地居が「津田助広である」と告げるが、その真意は不明。

地居の死後、新たな津田助広の存在が発覚する。


最後の屋台で「予定通り終了しました。帰還します。」と携帯で報告後、瞬間移動している。


津田にも光速のスペックの可能性はある。


しかし津田が光速のスペックホルダーだとしたら、前の回でニノマエを捕捉するために
かなり苦戦して、犠牲者を出していたことと矛盾するから、津田ではない可能性が高い。
(地居も津田を自称していたが、ここでは除外)



公安零課のパブリックドメインである「津田」を名乗る地居の説明も不思議。
このあたりはやや消化不足かな。


追記(12/19):パンドラの箱と津田の正体
野々村係長が「パンドラの箱」と称していたのは、実はこのパブリックドメインである「津田」のことではないだろうか。

「PubLic DOmAiN」は、その言語を分解すると、「PANDOLA」となり、パンドラとなる。

パンドラの箱とは、「開けてはいけないもの」と言われ、あらゆる犯罪や疫病、悲嘆といった厄災が箱から出ていくとされるもの。

最後に希望だけが箱に残ったとされる寓話。


劇中に当麻が地居に向かって



「命ある限り、希望は捨てられない」


と叫ぶ。様々な津田が生まれていくが、最後に残った津田は、希望(死んでいないニノマエ)という見方もある。



 追記(12/19)終わり




そもそも津田助広とは江戸時代の刀工の名前だ。当麻の名前も刀剣からイメージしたらしいから、刀つながりがあるのでしょう。


もしかしたらパブリックな意味として、スペックホルダー(刀)の管理者(鍛冶)という意味なのかも知れない。






野々村光太郎(ノノムラ コウタロウ)-竜雷太

ミショウ係長。「ケイゾク」では、捜査一課弐係係長から係長待遇に降格。

柿ピーなしではいられない。

「無事これ第一」をモットーにトラブルに巻き込まれることを好まないが、「ここぞ!」という時には頼りになる。

糖尿病を患っている。

正汽雅と交際しており、ありとあらゆる方法で結婚を迫られる。

「子供が出来た」「プロポーズされた」という雅の言葉にアタフタするも…離婚は進まず。

雅を巻き込まないようにと、遠まわしに別れを告げる。

その後、ニノマエに大怪我をおわされ入院中だったが、無事退院。

雅に、「猪俣とは結婚せず、弁護士になって妻から奪還する」と宣言される。

この係長が、ニノマエの仏の前で、合掌しているとき、なにか驚いたシーンが挿入されている。

ここで検討されるのは、

(1)ニノマエの死体が消えた

(2)目の前に別のスペックホルダーが現れた。

(3)当麻が現れた

(4)係長がスペックに目覚めた。

(5)ニノマエの左手がなかった



の5択だと思います。



追加(12/17):警察病院での一(ニノマエ)の行動の解釈

(1)ニノマエ説は、公式の説明から、死亡確定のためあまりないと思うんだけど、
警察病院で心拍数が0のあたりで、腕が少し動いた描写があったので、もしかしたらまだ生きていた可能性がある。


自分で心拍数を0にするように、光速のスペックを、地居の前で使った可能性が残る。




その場合、最後に移された霊安所から光速のスペックを使った説がある。




だとしたら、野々村係長が死体のはずのニノマエが動いたことに驚愕した可能性があります。


姉と瀬文の窮地を救うべく、教会に光速移動した可能性があります。




ところが中毒のため、長くスペックが発動できないので、すぐ姿を消した。
(もしくは残された時間がないので病気を治癒できるヒーラーのスペックホルダーを探しに行った?育ての母親に会いに行った?)等の解釈。



   追加(12/17)おわり。




(2)の新たなスペックホルダーは、消化不足すぎるし。ケイゾクの登場人物とかは可能性薄い。


(3)の当麻は、光速で移動できるようになった当麻が移動して、係長と弟に報告に現れたのかと。



あってほしいのは(4)の係長、大穴狙い。



ある程度なら辻褄があう。



場面変わって教会で、地居が光速のスペックを発動した人物に対して



「姿をあらわせー」



と血だらけで叫んでいます。




ところがスペックホルダーは新たに姿を現さない。






これは、スペックホルダーが、現場にいる当麻、瀬文、美鈴であるか


瀕死のニノマエ、あるいは光のスペックの洗礼を受けちゃった野々村係長になる。


係長の場合、姿を現すと、公安零課の津田にスペックホルダー狩りされちゃうから、あえて姿を消していたと考えられます。


(5)のニノマエの左手がなかった説は、その左手を当麻が移植したとする可能性。
しかしニノマエの死体はシーツがかかっていたので、左手の手首が露出するようなのは
あの場面では不自然のため、可能性は低いと思われます。


そしてラストの光速のスペックホルダーは?

本命


本命は当麻でしょう。最後にスペックに目覚める覚醒説。


動かなかった身体の一部である左手を、最後に動かす。




これは動いていない脳の一部を、覚醒させるスペックと同じプロセスです。

なんらかのスペックに目覚めたはずです。

このプロセスはスペックの大きなテーマだと思います。




次点

次点でニノマエ。姉を救出し、地居を倒して、力尽きた死亡説。
もしくはエンディング紹介の赤文字と黒文字の表現から、まだかろうじて生きている可能性があります。前回の弾道を変更したときと同じだとすると、ニノマエがスペックを発動したことになります。




これはかなり物語的にありえるんですが、一点だけ気づいたことがあります。




ニノマエだけが光速スペックホルダーだとすると、当麻は消去法的にスペックを緩和(無効)化するスペックホルダーの可能性が高いです。

地居の洗脳のスペックも完全にはかからなかったし、ニノマエの光速のスペックの前でも、その効果を
弱めさせた(ニノマエの光速のスペック発動中に、笑みを浮かべた)事象があります。



このアンチスペック(弱)の場合、主人公にしてはちょっと地味だし、なにより偶然か、ライトノベルの巨作「とある魔術の禁書目録」主人公の上条当麻さんの【幻想殺し】(イマジンブレイカー)と同じになっちゃいます・・・(上条さんの場合、右手で発動だからいいのか。。。)


まぁ、ただ物語の辻褄的には破綻が一番少なさそうです。


本作品のテーマは壬の回で「人間の可能性を信じる者と閉ざそうとする者の戦い」と野々村係長が言っていました。


最後に地居とヒトマエの対決だったら、純粋なスペックホルダー同士の戦いになり、すこしだけ肩透かしです。

ニノマエの改心(洗脳解除)には期待がされますが。



大穴

(12/18)追記
実は瀬文説も若干、残っています。
志村美鈴のサイコメトリーで銀だこの袋から、志村優作(兄)の過去が分かるのですが、サブマシンガンを打ったのは志村(兄)だった。


瀬文に向かって撃ったにも関わらず、当たったのは、志村(兄)だった。


ニノマエが志村(兄)の弾道を操作したような過去が語られましたが、瀬文に本当に弾丸を跳ね返すスペックがあったのではという説。



後日、瀬文を何故かまうのかと、将棋をしながら尋ねられたとき、地居は当麻をめぐる「恋敵」が必要だからと言っています。



教会まで瀬文にスペックはなかったはずです。



地居は、瀬文の志村との銃撃のいきさつを知っていました。おそらくニノマエのことも。




突入の際に、志村かニノマエに記憶操作をした可能性もあります。



もし瀬文に銃弾を反射するようなスペックが過去にあると分かっていたら、教会でマシンガンの弾丸を、瀬文に向かって連発するのはおかしいです。


なので、ギリギリに歯を飛ばして、覚醒したとする説。後段の名前の由来に続きます。



(12/19)追記

銃火器と瀬文焚流」

そもそも瀬文焚流の名前の由来は、wikipediaには、

「瀬文」はブラッド・ピット主演のサスペンス映画『セブン』と「Save me」より、「焚流」は銃火器の一流の使い手と云う意味から、「火」と云う字を使いたかったから


とあります。

これが作者の表面上の思惑だとして、「焚」が銃火器を示しているとすると、「流」は、弾丸を受け流す能力という意味にもとれます。


結果として、瀬文は劇中で、何度も危機があっても、弾丸に当たらなかったことは確かです。
(明らかにニノマエに助けられたことはありましたが)






超大穴

最後のダークホースは野々村係長。だけど係長だと、警察としての正当防衛の理由が立たないからなぁ。






というわけで、



やっぱ当麻





番組後に当麻が「映画化とかしねーから」と言っていますが(おそらく映画化するのでしょうが。いや、してほしい)、主人公に最強のスペックが宿ってしまったら、ピンチなく戦えてしまうので、そんなに連発できないスキーム(頭脳戦)になる気がします。


そうだとすると再ドラマ化は、スキーム的にきついかもです。




映画になったら、今度は当麻が黒幕?



おわりに

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

野々村係長が毎回大好きで見ていました。


野々村係長のおかげで、毎回、ドラマにメリハリがついて、
安定していたと思います。


音楽も劇中歌「THE RICECOOKERS 波のゆくさき」が、作品に合ってよかったです。




ドラマのエンディング後に、中部日本餃子のCBCの出店で、
津田が餃子を頼んで携帯で報告後に消えます。




皿に残されたゆで餃子は「終」の文字でした。

スタッフの皆様、素晴らしいドラマありがとうございました。


                              (終)

追記:「登場人物(キャスト)の名前に含まれる数字の謎について」を記事に追加しました。