ケーキがなければパンを食べればいいじゃない:パティスリー・アカシエ
さいたま最強のスウィーツ店
午前5時までプログラムをしていて、起きたらなんだか眠い。
甘いものが食べたくなって、近所の有名なケーキ屋に行く。
その名も「パティスリー・アカシエ」さいたま最強のスウィーツ店である。
食べログのさいたま県内のケーキランキングでは383店舗中堂々の1位。
全国ラインキングでは44位。である。(微妙。だが良い)
Python使いには、スウィーツ店が良く似合う。
Python男子(以下、π男子)たるもの、スウィーツ(苦笑)族の大天使にあたるケーキを買うことは極めて法度に抵触する。
ましてはアカシエはさいたま最高評価とあって、込むし、会計が並ぶし、なにより女子率が高い。
会計でのひとこまはこんな感じだ。
「えっとぉ、このケーキと、それと、あの丸くて赤いのと、うーん、それはやっぱりやめて、ん〜、やっぱ、アントワネットにしよっかなぁ」
と会計しつつ、見つつ、選ぶ、選ばない、いや選ぶ。という感じだ。赤あげて、白さげないで、赤さげるふりして、白あげない、の旗振りゲーム。
ちなみにアントワネットとは人名ではなくケーキ名である。ピンク色の可愛いクリームのウェーブがかかった貴婦人が嗜む洋菓子である。
混んでいるときは軽く10分以上待つだろう。msにしたら10分×60秒×1000ms=600000ms(600秒)である。通常MySQLのベンチマークなら、3000ms(3秒)がユーザー待機の限界だから、200人はさばけていないといけない。一方で人気スウィーツ店は5名が限界だっ!
MySQLの命令文ならこうだ
SELECT ケーキ名,値段 FROM ショーウィンドウtable
WHERE (格納場所 = 'これ' AND 格納場所 <> 'それ' ) OR (格納場所='あれ' AND 形状 = '丸' AND 色 = '赤') OR (ケーキ名 = 'アントワネット');
幸いこの場合、指差し(ポインタ)でケーキをダイレクトに指摘しているので、ある程度のレジ処理の高速化はされているが、ポインタでわたす対象を判断する時間が長い。
サントノーレ・ピスターシュ・グリオットの死闘
π男子たるもの、女子にまぎれて「サントノーレ・ピスターシュ・グリオットとムラング・シャンティ・クレーム」と舌をかみそうなこじゃれたオーダーはしない。
女子が列をつくるなか、男子が会計に立つときは、まなざしが熱い。どんなの頼むのかしら?ビームが痛い。
ケーキは頼まない。いや、頼めない。
そこでπ男子がとるべき選択肢は一つ。
(ここから先はネタばれになるので、自分で漢道を探求したい方は、ご遠慮されることをお勧めします)
「このパンをいただきたい」
トレーにパンをのせて、そのまま会計に出すのだ!口調はあくまで紳士に。娘さんをいただきたいばりに紳士に。
これはあらかじめSELECTする時間が、事前のバッチ処理により完了しており、何より現物がトレーにスタックされているので、処理時間は最短。
ケーキがなければパンを食べればいいじゃない
列に待つこと15分。やっとたどり着いたパンがこれだ。
ワン・ツー・スリー
これは「クイニー・アマン」というらしい。片面が甘くて、苦いコーティングがされている菓子である。
口一杯に広がる豊穣なバターの香りが人をやさしくさせる。
甘くて、少しビターなカラメルが、総合的な甘味に、一筋のアクセントを入れ、「これからの人生平坦なものばかりではないぞ!」、と自らを戒めちゃうぐらい高い完成度を持ったスウィーツ。
新名言:スウィーツは世界だっ!
ここのアマンぐらい完成されたパンを、知っている人がいたら教えていただきたい。
ちなみにクイニー・アマンだけのアカシエの全国ランキングは15位だ。
44位から15位にあがるというのは、アフリカでのサッカーワールドカップの日本並の快挙である。
MySQL文にしてみよう。トレイにパン1個のせると、
SELECT 値段 FROM トレイtable WHERE トレイid = 'π男子';
ショーウィンドウ(検索テーブル)がたくさんのケーキ(レコード)でいっぱいなら、
分かりやすいトレイ(テーブルやメモリ)に置いて、レジに持って行けばよい。
これで0msでレジ処理に移行できる。
まさにπ男子のゼロ・スウィーツ(苦味:アマン少々)である。