日本発のクラウドがもしかしたら世界一になるかも知れないたった一つの理由
AmazonやRackspaceといったサーバリソースの時間売り
が台頭しているなか、日本は独自のベンダー護送船団で迎え撃つかと思いきや、
中堅どころの会社が頑張っている。
クラウド後進国の日本だが、日本発のクラウドはもしかしたら
世界一の可能性を持っているかもしれない一つの理由について書きたい。
理由を書く前にクラウドの定義をしておこうか。
クラウドの定義は広範かつ曖昧だが、このブログでは
「他にリソースを依存する(depend on resource)」ことを
クラウド(化)と定義する。
VPS(Virtual Private Server)についても本ブログではクラウドとして取り上げる。
5年ぐらい前であったか、VPSがまだ日本にはなく、アメリカにある格安VPSを
借りて、ちまちまプログラムなどしていた。あのころはレイテンシがひどく、
かなりいらいらしたものだ。root権限がある動的なリソースを確保することは
レイテンシとの等価交換なのかなぁ、と大宮から米国へのアクセスで俺が泣いた。
新興VPS
ときは2010年。アメリカはVPSの歴史が5年くらい前からあって、
現在のクラウドサービスに結びついている。違いは、リソースを細かくレンタルできるようにサービスとして昇華させて、スケールアウトしやすくなっている部分かな。
日本のクラウドは、富士通や日立、NECといった巨躯の恐竜ベンダーではなく、
インフラ新興勢力のさくら、DTI、日本ラッドなどがきちんとした足場を固めてきている。
価格、サービス面で実用的な3つのVPSサービスが有名。
エントリーレベル(入門用)についてまとめてみた。
ServersMan
- OS:CentOS、Debian GNU/Linux
- メモリ:256MB
- HDD:10GB
- 初期費用:無料
- 月額費用:490円
- 試用期間:2ヶ月
- ネットワーク:不明
- 転送量:無制限
SaaSes(さーすぃず)
- OS:CentOS
- メモリ:512MB
- HDD:50GB
- 初期費用:6,000円(キャンペーン時3,000円)
- 月額費用:450円
- 試用期間:2週間
- ネットワーク:40Mbps共有
- 転送量:無制限
VPSの特徴
一見、Rackspaceのエントリーと同じじゃん。VPS単体だとサーバの独立性がある分、
サーバ間の連携がAmazonEC2やRackspaceみたいに親切じゃなさそう、スケールアウトに
弱そうと一見、思われる。たしかにスケールアウトなどの対応は、ユーザに任されている。
共通の武器
一方で、ServersMan、さくらのVPS、SaaSesには共通の項目がないだろうか?
頭文字(イニシャル)・S
たしかにそうだ。しかし大事なのは先に上げたリストの転送量の項目だ。
なんと、国内VPSには転送量の制限がない!これはRackspaceやAmazonEC2が勝てない理由だ。
静的コンテンツ配るなら国内VPSも活用すべきたった一つの理由
にもある通り
Amazon AWSのつらいところは、何といってもトラフィックに対しても課金が生じること。早い話、パケ死が怖い。
月490円のServersMan@VPSですらそうなのだ。
であるのだ。